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近年、若者や外国人観光客の間で、純喫茶ブームが起きているという。

中には、開店前から行列ができるお店もあるとか。

そんなブームに乗せられてか、筆者も昭和レトロ感溢れる喫茶店が大好きなんである♡

今日は、八王子駅北口から徒歩1分という好立地、この地で60年続く老舗の純喫茶 田園さんにお邪魔して、ランチをいただきまーす♪

ネットデトックスな時間。昭和レトロ感漂う純喫茶でランチ♪

八王子駅北口のロータリーに降り、派出所の前を通って、ビルとビルの間の細い路地を進むと、右側に緑に輝く看板が目に入る。

このインパクトのある看板、八王子市民なら一度は目にしたことがある光景かもしれない。

そのくらい、八王子駅に近く、何気なく通り過ぎる路地にある。

そしてこのビルの2階に、純喫茶 田園が、ある。

「昭和レトロな雰囲気」が懐かしい純喫茶。

田園を一言で表すなら、このフレーズがしっくりとくる。

店内は全席ソファー席、クラシック調の静かな音楽が流れる。

お店に一歩入った瞬間、体の緊張が緩み、どこか懐かしくて、ほっとする空間が広がる。

ネット設備や電源は、あえて完備していない。
それでも、ついつい長居してしまう居心地の良さが、ここにはある。

ネットデトックスな時間も、たまには良いものだ。

人気No.1 のナポリンタンと絶品ビーフシチュー

さてさて、まずは腹ごしらえ。

今日もお腹はぺっこぺこ！

ということで、ぐーぐーはやるお腹をなだめすかし、メニューと睨めっこ。

ランチはドリンク、サラダ、スープつきで、900円-980円。

ランチ以外にも、三種類のカレー、シチュー、パスタ、トースト、サンドイッチなどが揃っており、メニューのバリエーションも豊富。

本日のセレクトは、一番人気のナポリタンと、マスターおすすめのビーフシチュー。

ということで、じゃじゃーん！
 

まずはナポリタン。

サラダ、スープ、コーヒー付きで900円というリーズナブルな値段が嬉しい。

シャキシャキと歯応えの残る玉ねぎの食感、硬すぎず、柔らか過ぎず、ちょうど良い硬さに茹でられた麺、そして甘くて程よい酸味が絶妙なケチャップソースがよくからみ、あっという間にたいらげてしまった。

うーむ、間違いない！

どうして家でつくるナポリタンは、こういう風に作れないんだろうなぁ・・・。

さてさて、お次はビーフシチュー。

お味や、いかに。

一口食べて、「・・・うまっ。。。」と唸る。

きちんと形の残ったゴロッとお野菜たちが、口の中に入れた瞬間、ほろほろと崩れる。

牛肉は、言わずもがな。

こ、これは抜群、絶妙！

そして、付け合わせの厚切り食パンには、たっぷりのバター。

もうね、やっぱりコレですよ、コレ。

最後の一滴まで、余すところなくパンにつけていただく。幸せの極み(⸝⸝ᵕᴗᵕ⸝⸝)♡

そしてそして。

お腹も心も満たされたら、田園特性のブレンドコーヒーで締めくくり。

このコーヒーは、KEY COFFEEさんと何度も試飲を重ね、コレ！というとびっきりの味を見つけた田園こだわりのオリジナルブレンド。

酸味はほとんどなく、程よい苦味と、コーヒー豆の香りが鼻の奥に残る、私好みのブレンド。

いやぁ、お腹いっぱい、満足、満足！

時代を超えて、多世代のお客様に愛される理由

さて、60年の歴史がある八王子の純喫茶のマスターはどんな方なのか。

いつもニコニコ、笑顔で出迎えてくれるマスターの新井さんに、お話を伺うことに。

事業家だったお父様がこの土地を当時の持ち主から借り受け、新井さんが小学生の時に始めた喫茶店が、このお店。

マスターのお父様は一代で様々なお店を築いた、叩き上げの事業家なのだ。

八王子だけではなく、町田でもお店を経営し、その業種はパチンコ、ゲームセンター、バー、雀荘、居酒屋など、幅広い。

田園は、最初は木造のお店で、１階、２階が喫茶店だった。当時の喫茶店はお酒も出しており、営業時間は朝から夜中までだったという。

大学を卒業し、一旦は航空会社の貨物課に勤め、会社員となったマスターは、28歳の時に会社を辞める。

そして１年間、自由の身となり、将来の道を模索。

その結果、お父様の事業を手伝うことを決め、八王子市内にある居酒屋さんの経営を任されることに。

そして15年前、一度は経営不振に陥り、喫茶店を閉めようとしたお父様を説得。

「全ての責任は自分が負うから」と覚悟を決め、この喫茶店の経営を受け継いだ。

父が築き上げたこの喫茶店を、このまま閉めてしまうのはもったいない。

その一心で、自社ビルの経営的な見直しを進め、現在の営業スタイルにたどり着いた。

純喫茶 田園の居心地の良さは、店内がゆったりと設計されており、一人でも、多人数でも、それぞれの世界でゆっくりと寛げる空間が確保されているところにある。

私のように一人時間を楽しむ人、仕事の商談を行う人、友人同士で心置きなくおしゃべりを楽しむ人、様々なお客様がこの店を訪れる。

お店を訪れるお客様の年齢層が、中学生から80代まで、実に多世代に渡るというのも、これまた素敵なのだ。
常連さんばかりかと思いきや、最近はインターネットで調べてやってくる若い方も増えているという。

なにより、バーや居酒屋の経営もしていたマスターが大切にしていることが、人と人のコミュニケーション、コミュニティの場所としての空間。人当たりの柔らかいマスターに、話を聞いてもらう常連のお客様の姿も、時々お見受けする。

来年、70歳を迎えるマスターの新井さん。

ちょっと目を細めて未来の夢を語ってくれた。

「70歳になったらハーフリタイヤしたいなぁ、と。こういう仕事をしてると、なかなか旅行にいけないので、温泉とかに行きたいですね。常宿を作って、１週間くらいゆっくり滞在する。そして、その土地でコミュニティを作って、八王子にいる親しい人たちを呼びたいですね。まぁ、どうなるかわかりませんが（笑）」

父から息子に受け継がれた八王子で60年続く老舗の純喫茶、田園。

お店の心地よい雰囲気の源には、人と人とのつながりを大切にするマスターの心意気が、脈々と流れていた。

◇番外編◇

純喫茶　田園に来たら、一度は注文していただきたいのが、チョコレートパフェ。

この日も、結局こちらも注文してしまった、食いしん坊ライター、ここにあり。

コーンフレークが一切入っていない、生クリーム、アイス、チョコレートソースたっぷりの、これぞ「THE☆チョコレートパフェ」をぜひお楽しみあれ！

～本日いただいたランチメニュー～　

ナポリタン（サラダ、スープ、コーヒー付き）900円

※ランチは平日、11:00-14:00まで（14:00を過ぎてランチメニューを頼む場合は+100円）

ビーフシチュー（サラダ、パン付き）1280円

チョコレートパフェ 800円

◆この記事を書いた人