まいぷれ杉並区スタッフが行った!みた・きいた!
盆踊りと音楽が響き合う永福町

2025年8月30日(土)、京王井の頭線・永福町駅周辺が大きな熱気に包まれました。
毎年恒例となっている「永福町 夜まつり」が今年も開催され、商店街全体を舞台にした盆踊り大会を中心に、ライブステージ、屋台村、子ども向けのゲーム広場、さらにはスタンプラリーまで、多彩な催しが行われました。
地域の人々が一堂に会し、子どもから大人までが一緒に楽しむこのお祭りは、まさに地域の夏のハイライトと言える内容でした。

駅前北口の広場は、この日だけは特設ライブ会場に。
音楽イベント 「永福町駅前ライブゆかり堂まつり!! 出張ライブ」 が開催され、商店街の夜を華やかに彩りました。
MCを務めたのは、シンガーソングライターの兵庫ゆかりさん。軽快なトークで会場を盛り上げながら、約10組のアーティストが入れ替わりでステージを披露しました。
特に注目を集めたのは、18:45頃に登場したスペシャルゲスト、Tamaさん(ex.Hysteric Blue)。かつてのヒット曲を中心にパワフルな歌声を響かせると、駅前広場は大きな歓声に包まれました。子どもから大人までが手拍子でリズムを刻み、ライブとお祭りの熱気が一体化する瞬間でした。


三井住友銀行うらの駐車場に出現した屋台村には、わたあめやポップコーンのほか、バラエティ豊かなキッチンカーも登場。
出来立ての唐揚げや焼きそばの香ばしい匂いが漂い、手にした紙コップや容器を片手に笑顔で談笑する姿があちこちに見られました。
屋台の良さは、食事そのものだけでなく、「誰と食べるか」という楽しみにもあります。
家族連れはもちろん、友人同士、地元の商店街仲間など、多彩な人たちがひとつの空間で食を楽しみ合い、地域の温もりを改めて実感できる場となっていました。


和菓子店「青柳」横の駐車場は、子どもたちの熱気でいっぱいのゲーム会場に。
射的、スーパーボールすくい、輪投げといった昔ながらの遊びが並び、夢中になってチャレンジする子どもたちの笑顔が印象的でした。
特に射的コーナーでは、景品を狙って真剣な眼差しを向ける子どもたちの姿に、親御さんも思わずシャッターを切る場面が多く見られました。
※参加券や輪投げの数には限りがあるため、早い時間から賑わいを見せ、人気の高さを物語っていました。


お祭りのクライマックスである盆踊りは、「辰巳庵(生そば)」横の駐車場を会場に開催されました。
まだ明るさの残る16:00~17:00には「盆踊り体験会」が実施され、初めての方や小さなお子さまでも気軽に参加できる雰囲気に。地元の踊りの先生が一つひとつ丁寧に振り付けを教え、輪に加わる人が徐々に増えていく光景はとても温かく、地域のつながりを感じさせました。
そして日も暮れはじめた18:00、いよいよ本番がスタート。太鼓の音とともに「炭坑節」「東京音頭」といった定番曲が流れ、浴衣姿や甚平姿の参加者たちが大きな輪を描きました。
暗くなった会場には提灯の灯りがゆらめき、祭りらしい幻想的な雰囲気に包まれながら、約2時間にわたり多くの人が踊りを楽しみました。

永福町夜まつり2025「盆踊り大会」のチラシ
もうひとつのお楽しみはスタンプラリー。
「アオキ文具店前」と「遠藤表具店前」の2か所にスタンプポイントが設けられ、2つを集めた子どもにはゲーム会場でお菓子のプレゼントがありました。
スタンプカードは商店街の協力店舗で配布され、親子連れが商店街を歩きながら店舗を訪れるきっかけにもなりました。
普段はなかなか入らないお店に立ち寄る人も多く、「地域全体でお祭りを盛り上げる」仕組みとして大きな役割を果たしていたようです。


今回の「夜まつり2025」は、伝統的な盆踊りの輪と音楽ライブの熱気がひとつになり、さらに屋台やゲーム、スタンプラリーなど多彩な催しを加えて、まさに「地域の総力戦」とも言える内容でした。
参加者からは「子どもと一緒に安心して楽しめる」「普段会えないご近所の方とも顔を合わせられた」「ライブまで見られるなんて贅沢」といった声が聞かれ、地域に根差した夏祭りとしての価値を改めて感じさせる一夜となりました。


浴衣や甚平を身にまとい、提灯の明かりの下で踊り、歌い、食べて遊ぶ。
永福町 夜まつりは、世代や立場を超えて人と人をつなぐ場所です。
来年もまた、この輪の中に新しい参加者が加わり、さらに豊かな夏の物語が紡がれることでしょう。
ぜひ来年は、あなたも永福町の夜まつりで、地域と一緒に夏を満喫してみてください。


永福町の英雄・佐藤忠良 ― 世界に羽ばたいた彫刻家
日本を代表する彫刻家・佐藤忠良(さとうちゅうりょう/1912–2011)は、宮城県に生まれ戦後は永福町に居を構え、ここから世界へ羽ばたいた地域の誇りです。東京美術学校で学び、戦争とシベリア抑留という過酷な体験を経ても「人間を見つめる眼差し」を失わず、帰国後の代表作『群馬の人』や「帽子」シリーズなど、写実を超えて生命の美しさを表す作品を数多く残しました。教育者としても東京造形大学教授として後進を育て、絵本『おおきなかぶ』の挿絵を手がけるなど、子どもの造形教育にも力を注ぎました。1981年にはフランス・ロダン美術館で日本人初の個展を開催し、国際的にも高く評価された佐藤忠良――静かな永福町に住まいを構えながら、芸術を通じて人々に希望と美を届け続けたその姿は、今なお「永福町の英雄」として語り継がれています。
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