
東京工芸大学 杉並アニメーションミュージアム
| 住所 | 杉並区上荻3丁目29−5 杉並会館3階 |
| 電話番号 | 03-3396-1510 |
| 開館時間 | 10:00~18:00 (入館は17:30まで)
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杉並アニメーションミュージアムの成り立ち:日本アニメ文化の拠点へ

3階 杉並アニメーションミュージアムのエントランス
杉並区とアニメ産業の関係
杉並区は、日本のアニメ産業と深い関わりを持つ地域として知られています。その象徴ともいえるのが、2005年に開設された「杉並アニメーションミュージアム」です。この施設は、杉並区によって日本のアニメ文化の支援・発信を目的として設立されました。
アニメ産業との関係は1960年代に遡ります。当時、手塚治虫の『鉄腕アトム』のアニメが大ヒットし、アニメ制作会社が東京都内に設立され、その中心地となったのは練馬区でした。しかし、隣接する杉並区にも多数の制作会社が集まるようになります。
この流れを決定づけた要因の一つが、東京ムービー(後のトムス・エンタテインメント)の杉並区への移転です。同社は、『ルパン三世』『巨人の星』『アタックNo.1』といった数々のヒット作品を生み出し、日本のアニメ業界に大きな影響を与えました。これに伴い、背景美術や彩色を担当する関連企業も杉並区に集まり、同区がアニメ制作の一大拠点へと成長していきました。
杉並アニメーションミュージアム設立の背景
2000年代初頭、杉並区は「地場産業振興策」の一環として、地域の特性を活かした産業支援を模索していました。その中で、「杉並区には多くのアニメ制作会社が存在する」という点に着目し、アニメ産業を地域活性化の軸に据えることを決定しました。
その第一歩として、杉並区は、2003年に小規模なアニメ資料館を開設しました。しかし、資料の展示のみでは十分なインパクトを与えられず、より大規模な施設の必要性が浮上しました。そして2005年、東京都からの助成金も活用し杉並区が所有していた旧結婚式場・宴会施設の3階・4階部分を改装し、本格的な「杉並アニメーションミュージアム」としてリニューアルオープンするに至ったのです。
この施設は単なる展示館ではなく、アニメ制作の技術や歴史を学べる場であり、またアニメ文化を次世代へ継承する役割も担っており、多くの来館者にアニメの魅力を伝え続けています。
今後も杉並アニメーションミュージアムは、日本のアニメ文化を支える重要な拠点として、その役割を果たしていくことでしょう。

日本のアニメの歴史コーナー
日本のアニメの歴史を年表や画像・映像でわかりやすく紹介しています。

アニメの原理コーナー
参加型展示としてソーマトロープ・ゾートロープなどアニメーションの原理が体験できるしかけがあります。

アニメ制作体験コーナー
こちらの座卓では、アニメの動画制作の基本である”写し描き”や”コマ撮り”の体験ができます。

アニメ制作体験コーナー
こちらの机でもアニメの動画制作の基本である”写し描き”や”コマ撮り”の体験ができます。

ラーメン大好き小池さんのモデルとなった鈴木伸一名誉館長の自画像のパネル
鈴木伸一名誉館長とは
杉並アニメーションミュージアムの名誉館長を務める鈴木伸一氏は、日本のアニメーション業界の発展に大きく貢献した人物の一人です。彼のキャリアは、日本のアニメが世界的な産業へと成長していく過程と深く結びついています。アニメ制作の現場に長年携わり、日本のアニメーションの文化的価値を広める活動にも尽力してきました。そして、杉並アニメーションミュージアムでの活動を通じて、アニメ作りの楽しさを後世に伝える役割を担っています。
漫画とアニメの交差点「トキワ荘」との関わり
鈴木名誉館長は、手塚治虫氏、藤子不二雄Ⓐ氏、藤子・F・不二雄氏、石ノ森章太郎氏、赤塚不二夫氏など、日本を代表する漫画家たちが共に生活を送った「トキワ荘」と深い関わりを持っています。
漫画家として入居しましたが、漫画家としての道ではなく、アニメーションの分野を選択しました。そして、トキワ荘を巣立つ際に「アニメーターになる」と宣言し、おとぎプロダクションに入社しました。この決断が後に大きな影響をもたらし、日本のアニメ業界における彼の重要な役割へとつながっていくこととなりました。
スタジオゼロの設立とアニメ業界への貢献
アニメーターの経験を積んだ鈴木名誉館長は、その後にトキワ荘の仲間である藤子不二雄Ⓐ氏、藤子・F・不二雄氏、石ノ森章太郎氏らとともに、アニメ制作会社「スタジオゼロ」を設立しました(赤塚不二夫氏も遅れて参加)。
スタジオゼロは、漫画家が主体となって運営するユニークなスタジオであり、以下のような作品を手掛けました。
『おそ松くん』(1966年)
『パーマン』(1967年)
『怪物くん』(1968年)
『佐武と市捕物控』(1968年)
日本のアニメ業界がまだ発展途上にあった時代に、スタジオゼロのような新しい試みが業界の成長を支え、制作技術や表現の幅を広げるきっかけとなりました。
アニメ業界の発展と鈴木名誉館長の役割
その後も鈴木名誉館長は、アニメーター・監督として多くの作品に携わり、今もアニメ作家として活躍を続けています。彼のスタイルは、職人的な技術を重んじる一方で、技術革新にも柔軟に適応するものです。そして、その技術、知識そして情熱をもって杉並アニメミュージアムの名誉館長を務めています。
実は「ラーメン大好き小池さん」のモデルだった
鈴木名誉館長は、藤子不二雄両氏の漫画に登場する「ラーメン大好き小池さん」のモデルです。
「ラーメン大好き小池さん」は、『オバケのQ太郎』や『ドラえもん』などに登場するキャラクターであり、常にラーメンを食べている印象的な存在です。
もとは『オバケのQ太郎』の漫画に藤子不二雄両氏が名誉館長に断りなく登場させたキャラクターでしたが、名誉館長はむしろ面白がっていました。トキワ荘仲間の友情が生んだキャラクターだったのです。

アニメができるまでの工程を、監督、作画監督、美術監督の机を再現して紹介しています。

にぎやかな雰囲気のミュージアム

ご案内いただいた杉並アニメーションミュージアム・プロテューサー藤田輝氏

とても素敵な鈴木名誉館長の動画見本です
杉並アニメーションミュージアムの概要
杉並アニメーションミュージアムは、アニメ文化の普及と多くの方に杉並区を訪れてもらうことを目的として、多様な展示や活動を行っています。本ミュージアムでは、アニメの歴史や制作工程に関する展示をはじめ、体験型のコーナーや特別企画展などを通じて、来場者にアニメ作りの魅力を伝えています。
展示および活動内容
(1) 常設展示
アニメの歴史展示
日本でアニメが公開された1917年から現代に至るまでの日本アニメの変遷を紹介し、アニメ文化の発展を学べる展示を行っています。
アニメ制作工程の解説
絵コンテ、動画、背景美術、彩色、編集など、アニメ制作の流れを分かりやすく解説しています。
体験コーナー
来場者が実際に声優体験(アフレコ)を行ったり、簡単な動画作成を試したりできるコーナーを設けています。
(2) 企画展示
定期的にテーマを変更し、特定のアニメ作品やアニメクリエーターに焦点を当てた特集を実施しております。2025年2月現在は、『ゆるキャン△season3』の企画展を開催しています。
(3) ライブラリー&シアター
アニメ関連の書籍やDVDを閲覧できるライブラリーを併設しており、スタッフが選定したアニメ作品を上映するシアターも設けています。
これからの杉並アニメーションミュージアム
杉並区では近年、アニメ文化を活用した地域活性化にも力を入れており、本ミュージアムの活動がさらに重要な役割を果たしていくことが期待されています。
杉並アニメーションミュージアムは、日本のアニメ産業の発展とともに誕生し、地域とアニメ文化の関係を象徴する施設です。杉並区には多くのアニメ制作会社が集積しており、その存在が本ミュージアムの設立を後押ししました。
本ミュージアムは、20年以上にわたりアニメの歴史や技術を伝え続け、未来のアニメ文化を支える役割を担っています。今後も、区内のアニメ制作会社と連携した、魅力的な展示を行うなど、国内外のアニメファンが楽しみながら、アニメを総合的に理解できる施設として多くの人に親しまれて欲しいと思います。

| 住所 | 杉並区上荻3丁目29−5 杉並会館3階 |
| 電話番号 | 03-3396-1510 |
| 開館時間 | 10:00~18:00 (入館は17:30まで)
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※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。

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