2025年7月27日、永福北ロ~ドの紅茶専門店「Tea for You」で200年の時を経て蘇った幻のコーヒーが体験できると聞いてまいぷれ編集部葦草権蔵(あしぐさ ごんぞう)さんが現地へ行ってきました。
●紅茶の王国はかつてはコーヒーの王国
「セイロン」と聞いて思い浮かべるのは、多くの人にとって紅茶ではないかと思います。かつて英領セイロンと呼ばれたスリランカは、世界有数の紅茶輸出国として知られています。しかし、そんなスリランカに実は「コーヒーの国」として世界に名を馳せたことがあったことをご存じでしょうか。
「スリランカは200年前まで、世界第3位のコーヒー生産国だったんです」と話すのは、スリランカ出身で復活したセイロンコーヒーを日本で広める事業を展開しているイスル ジャヤセカラさん。「19世紀初頭までスリランカではアラビカ種の『ブルボン』コーヒーが、標高の高い山岳地帯で盛んに栽培されていた」とのこと。しかし19世紀後半に大流行したさび病によって壊滅。これ以降スリランカでは紅茶への転換が進み、いつしかコーヒーは忘れられた存在となってしまったのです。
●世界を魅了した味わいの復活
しかしかつて世界の人々を魅了した「セイロンコーヒー」をなんとか復活させようという人々の努力によって、セイロンコーヒーは静かに、そして確実に再び世界に広がり始めています。
日本でセイロンコーヒーの普及に努めるジャヤセカラさんもその一人。ジャヤセカラさんは、5年前スリランカから持ち込んだ生豆の焙煎所を探し求め、富山県黒部市の焙煎家北山晃氏と出会いました。北山氏との出会いはセイロンコーヒーの理想的な焙煎を実現するとともに、黒部の水と出会ったセイロンコーヒーという新たな世界も拓くことになったのです。
●黒部の水と出会ったコーヒーの味
会場となった永福町の「Tea for You」にはジャヤセカラさんたちが、コーヒーミルやメーカーなどの道具を揃えておもてなし。セイロンコーヒーについて熱心にそして丁寧に説明する姿が印象的でした。歴史好きな権蔵さんはジャヤセカラさんと大航海時代から近代にかけてのスリランカについて語り合えたことで満足な様子でした。
当日は暑い一日だったこともあり、権蔵さんはアイスコーヒーをいただきましたが、これこそがセイロンコーヒーを黒部の水で抽出した日本ならではの一杯だったのです。深い味わいでありながら、すっきりと雑味のないコーヒーに「これはセイロンだからか黒部だからか」などどと考えながらスリランカ名物のパンケーキとともにいただきました。
●今が始まりの時
セイロンコーヒーの復活は多くの人の努力の賜物。ジャヤセカラさんよると最近日本各地のスリランカ料理店などでもセイロンコーヒーを提供するお店も増えてきているとか。またどこかでセイロンコーヒーの名前を見たら飲んでみたいと思った権蔵さんでした。
会場となった「
Tea for You」は紅茶専門店としてだけでなく、こうしたイベントのスペースとしても利用することができるそうです。永福町駅周辺の隠れ家的なお店で何かやりたいという方はお気軽にご相談くださいとのことでした。