まいぷれ杉並区スタッフが行った!みた・きいた!
200年以上の歴史を持つ伝統的な仏教行事

杉並区堀之内にある日蓮宗本山・堀之内妙法寺で毎年5月に開催される「法華千部会(ほっけせんぶえ)」は、200年以上の歴史を持つ伝統的な仏教行事です
2025年5月11日、東京都杉並区堀ノ内の本山・堀之内妙法寺にて、日蓮宗の大法要「法華千部会」が開催されました。江戸時代から続くこの法要は、全国から多くの参拝者が訪れる、妙法寺最大の宗教行事の一つです。境内は朝から静かな熱気に包まれ、読経の声が響きわたる中、人々の祈りと心が交差する、そんな荘厳な一日となりました。
法華千部会(ほっけせんぶえ)は、仏教の経典「法華経」を千部読誦し、その功徳を以て現世の災いを除き、来世の安穏を願う大法要です。妙法寺では毎年5月10日から13日までの4日間にわたり開催され、日蓮宗の僧侶たちが交代で読経を行います。
法華経は「一切衆生が仏となる道を説く」経典とされ、特に日蓮宗では最も重要な教え。その経を千部という規模で読誦するこの行事は、個人の願いを超え、家族、地域、さらには世界平和への祈りを込める場でもあります。

「お手綱(おてづな)」とは、仏教寺院において信者や参拝者が本尊と“直接つながる”とされる、極めて重要で神聖な意味を持つ綱のことです

日蓮宗本山・堀之内妙法寺本堂
法要の会場でひときわ人々の注目を集めていたのが、「お手綱(てづな)」です。これは、祖師(日蓮聖人)のご尊像の手から伸びた白い綱で、参拝者が直接手に触れることで、自らの祈りが祖師へ“つながる”とされる神聖なものです。
お手綱を手にした瞬間、目を閉じて祈る人々の姿に、信仰が形を持つような尊さを感じました。祈りとは目に見えぬものですが、お手綱はその“目に見えぬ願い”を手で感じる、日本ならではの信仰文化です。

天童稚児音楽大法要
天童稚児音楽大法要では、稚児たちが音楽に合わせて法要を行い、訪れる人々の心を打ちます。
「天童稚児音楽大法要」は、日蓮宗の寺院で行われる伝統的な仏教儀式で、特に子どもたち(稚児)が中心となる華やかな法要です。この法要は、子どもたちの健やかな成長や学業成就を祈願するとともに、仏教の教えを次世代に伝える重要な行事として位置づけられています。

妙法寺について
妙法寺は、元和年間(1615~1623年)に真言宗の尼寺から日蓮宗に改宗され、山号を「日圓山」、寺号を「妙法寺」として創建されました
妙法寺は、元和年間(1615~1623年)に真言宗の尼寺から日蓮宗に改宗され、山号を「日圓山」、寺号を「妙法寺」として創建されました。開山は日圓法尼、開基は覚仙院日逕上人です。当初は目黒碑文谷の法華寺の末寺でしたが、1699年に身延山久遠寺の直末となり、法華寺から日蓮大聖人の霊像を譲り受けました。この像は「除厄け祖師」として広く信仰され、江戸時代から多くの参詣者を集めています。
妙法寺の境内には、歴史的価値の高い建造物が多数存在します。
仁王門(山門):1787年(天明7年)に建立された二重楼門で、東京都指定有形文化財に指定されています。
祖師堂:1811年(文化8年)に建立された堂宇で、「除厄け祖師」像が安置されています。
鉄門:1878年(明治11年)に竣工された和洋折衷のデザインを持つ門で、国の重要文化財に指定されています。
これらの建物は、江戸時代からの歴史と文化を今に伝える貴重な遺産です。

焼除けせんグル祭
5月10日(土)・5月11日(日)の2日間、境内にて「焼除けせんグル祭」が開催されました。
1,000円で大満足のメニューを提供!
熱々の焼き物グルメで、美味しく厄(焼く)除け
「焼除けせんグル祭」は、毎年5月10日と11日に堀之内妙法寺の境内で開催される、焼き物をテーマにした地域の祭りです。この祭りでは、いか焼き、お好み焼き、たこ焼き、焼きそばなど、さまざまな焼きグルメが販売され、訪れる人々の舌を楽しませます。
この祭りは、地域の伝統行事「法華千部会」と同時期に行われ、参拝者や観光客にとって、信仰と食の両面から楽しめるイベントとなっています。また、地元の商店や団体が出店し、地域の活性化にも寄与しています。
「焼除けせんグル祭」は、焼き物文化と地域の絆を感じられる、堀之内妙法寺ならではの魅力的な祭りです。訪れる際は、ぜひ焼きグルメを堪能しながら、地域の雰囲気を楽しんでみてください。

妙法寺では、茶釜を用いたお茶の接待を通じて、訪れる人々に安らぎと温もりを提供します

千日紅繋和会の代表である山田重子さんの点てた抹茶と手作り柏餅
門前の老舗手打ち蕎麦 清水屋「清水屋」では、揚げまんじゅうや柏餅、季節の菓子とともに、お茶の接待が行われていました。注目すべきは、古くから使われる「茶釜」によって丁寧に淹れられたお茶。鉄釜から立ちのぼる湯気と、茶を注ぐ音が、妙法寺の静寂とよく溶け合っていました。
茶釜は、単なる調理器具ではなく、「湯を沸かすこと自体が行(ぎょう)である」という仏教的意味合いを含んでいます。参拝者が茶をいただくことで、心が穏やかになり、仏縁を深める。そんな瞬間が境内のあちこちで見られました。

大切に育てた千日紅の苗の移植をボランティアで行います
この法華千部会に花を添えていたのが、「千日紅繋和会」による活動です。
千日紅(せんにちこう)は、花言葉に「不朽」「変わらぬ愛」を持つ夏の花。繋和会はこの千日紅をシンボルに、妙法寺や商店街、小学校などと連携して花を育て、地域の心をつないでいます。
この日も境内には、千日紅の苗、鉢植えが並び、来場者に苗のプレゼントなどが開かれていました。花と人、そして地域が穏やかに調和する空間が広がっていました。

千日紅繋和会種まき体験

千日紅花祭り:地域の子どもたちや高齢者が一緒に花を植えたり、育てた花を持ち寄ったりして交流を楽しむイベントです。
※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。