
木村夏子 今後の上演予定
高円寺K`sスタジオ連携公演/チームENNICHi
『売春捜査官』
いま、義理と人情は女がやっております。
作 つかこうへい 演出 木村夏子
令和7(2025)年10月17日(金)~19日(日)
高円寺K`sスタジオ
まいぷれ杉並区スタッフが行った!みた・きいた!
(更新)
女優・木村夏子、つかこうへいが遺した極上のエンターテインメントいまふたたび

つかこうへい劇団出身の実力派女優木村夏子演じる名作『蒲田行進曲』の一人芝居!

銀ちゃんとの出会い、ヤスとの奇妙な共同生活、二人の間で揺れ動く女心……。そしてヤスとの結婚を選び、運命の日へに至るまでの喜びも葛藤もすべて全力で演じる木村さん。
舞台中央に立った小夏が語り始めるところから物語は始まります。木村さん演じる小夏があの日に至るまでを語る姿に、まるで銀ちゃん、ヤスもそこにいるかのような感覚になっていきます。一人芝居でありながら三人が目の前で演じているような舞台に、観客は皆どんどん引き込まれていく感じです。そしてついに「階段落ち」撮影日がやってきます。観客全員ヤスの無事生還を願っているような緊張感が会場を包みます。銀ちゃん演じる土方歳三が、ヤス演じる浪士を一刀の元に斬り倒し、ヤスが階段を転がり落ちるところもまるで目の前で起こっているかのよう。静まり返った会場に響く新生児の産声。張り詰めた空気も一気にとけ、そして物語はフィナーレへ。
木村さんが小夏視点で演じたこの舞台は、『蒲田行進曲』を小夏の視点で描いただけでなく、小夏を通じてこの作品をより深く理解し、より広く俯瞰してそのすべてを見切るというものだったのではないかと感じました。スターと大部屋俳優の奇妙な友情、そしてこの二人の間で揺れ動く女性の姿を木村さんは見事に演じ切りました。

舞台冒頭、着物姿で登場した木村さん、物語に合わせて、各シーンごとに衣装を次々と変えていきました。
この作品は木村さんの師であるつかこうへい氏が、木村さんのために書き下ろしたのもの。そして「木村夏子ならこうするだろう」とつか氏はこれまでの映画や舞台とは違う結末を設定したのです。
無事に子供が生まれた後、小夏はどこへ向かうでもなくスタジオへ向かうシーンで物語は終わります。生還果たしたヤスと無事出産した小夏の涙の再会の後「カーット!!」の声がかかり、「すべては映画のストーリーだった」で終わるはずが、この舞台では全く違う意外な結末。驚く権蔵さんでしたが、上演後木村さんと話をして、演者としての実力や矜持を考えればつか氏がそのような結末を用意したのもなるほどと納得。改めて木村さんが稀有な演者であること、つか氏と木村さんが師弟を超えた強い絆で結ばれていることを感じたのでした。

2004年よりつかこうへい氏に師事。
★☆北区つかこうへい劇団12期生。
代表作に『風を見た女』『売春捜査官』『恋文』『幕末純情伝』『蒲田行進曲』『小夏の青春』映画『紅い糸ー富岡製糸場物語』など。

高円寺K`sスタジオ連携公演/チームENNICHi
『売春捜査官』
いま、義理と人情は女がやっております。
作 つかこうへい 演出 木村夏子
令和7(2025)年10月17日(金)~19日(日)
高円寺K`sスタジオ

熱演の後、気さくに写真撮影に応じてくれた木村さん。『蒲田行進曲』の思い出などについてお話ししました。
大雨と甦る記憶
つかこうへいの『蒲田行進曲』といえば、昭和のエンターテインメント傑作中の傑作と言っても過言ではない名作です。昭和世代のまいぷれ編集部員である激辛権蔵さん(以下権蔵さん)もこのタイトルを聞くだけで、銀ちゃんやヤス、そして小夏の顔が思い浮かぶほど。
その名作をつかこうへい劇団出身の実力派女優木村夏子さんが、一人芝居として演じるというのです! 権蔵さんは昭和を勝手に代表して公演会場の高円寺K`スタジオへ。権蔵さんが観に行った7月10日、夕方から天気が急にくずれ、バケツをひっくり返したような大雨に。交通機関の混乱と混雑によって何度も足止めをくらいながら、会場に到着したのは何と5分前。会場はすでにほぼ満席でしたが、運よく空いていた最前列の席にちゃっかり座って至近距離で観劇できました。
何とか間に合ったという安堵感の中、権蔵さんは『蒲田行進曲』を観た数十年前の記憶に浸っていました。

高円寺K'sスタジオ
「高円寺K’sスタジオ」は、演劇人のためのスタジオです。コンセプトは「演劇人の出逢いと集い」です。