まいぷれ杉並区スタッフが行った!みた・きいた!
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五穀豊穣や国家の安泰、世界平和を祈願する重要な神事



東京都杉並区にある大宮八幡宮。
「東京のへそ」とも呼ばれるこの場所で、毎年ゴールデンウィークの3日間にわたって静かに、しかし確かな熱気を帯びて開催される春の大祭──それが「わかば祭り」です。
春のやわらかな陽射しが境内を包み込み、木々のざわめきがどこか祝福の声のように聞こえてきました。
神々の宿る鎮守の森が一年で最も生命力に満ちるこの季節、「わかば祭り」は五穀豊穣・国家安泰・世界平和を祈念する神事を中心に、地域とともに歩む文化の祭典として開催されています。
3日から5日までの日替わりで多彩な行事が展開され、ただの神事にとどまらない「生きた伝統」として人々の暮らしの中に息づいています。


初日を飾るのは「稚児行列」です。色とりどりの装束に身を包んだ子どもたちが、笛や太鼓の音に導かれながら、ゆっくりと参道を練り歩く姿は、まるで平安絵巻の一場面のようでした。
保護者の方々の目にも自然と笑みが浮かんでおり、「この子が元気に育ってくれますように」と願う、そんなすべての人の想いが形になったような光景でした。
また、佼成学園吹奏楽部による奉納演奏も圧巻でした。日々鍛え抜かれた音色が境内に響き渡り、聞く者の背筋を自然と正してくれるような、清らかで力強い演奏でした。


この日の最大の見どころは「植樹祭」と「奉納舞踏」でした。
未来に残す“みどり”を願って配られる小さな苗木を、大切そうに抱える参加者の姿に、この祭りが単なるイベントではなく、生活の延長にある“祈り”であることを実感しました。
神楽殿では舞踏家・山崎雅子氏による奉納舞が行われました。静寂と動きの対比、美しさと神聖さが融合する舞は、見る人の心を深く打つものでした。
午後には、杉並太鼓や空手の演武、地域団体によるパフォーマンスも続き、まさに“和と地域の饗宴”といった雰囲気でした。参道に並ぶ植木市や露店もにぎわいを見せ、一日では回りきれないほどの充実ぶりです。


最終日は、3日間のなかでもっとも厳かな雰囲気に包まれていました。
朝の「尚武祭」では、神職の祝詞とともに、皇室の弥栄や国家の隆昌、そして世界平和が祈願されました。
裏千家による「献茶式」と「野点茶会」も行われ、新緑の中で静かにたてられた一椀のお茶は、まるでこの杜の命そのものを味わうような気持ちになりました。
木漏れ日が揺れる中でいただくお茶は、格別の豊かさを感じさせてくれました。
午後には沖縄の「方南エイサー」や「雅太鼓」の奉納演奏があり、3日間の締めくくりにふさわしい熱気と感動に包まれました。
2024年度の取材
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編集後記 激辛権蔵
境内に一歩足を踏み入れた瞬間
新緑の香り、子どもたちの笑顔、太鼓の響き、舞いの気配、茶の香り──
それらすべてが、言葉にならない「何か大きなもの」に包まれているような気がしてなりませんでした。
3日間を通して私が感じたのは、まさに“人が集うことの神聖さ”です。
伝統と地域、未来がまるで一本の大きな木の枝葉のように繋がっていて、どの瞬間にも「今」と「かつて」と「これから」が宿っている。
それは、単なる神事でも、賑やかなイベントでもなく、「人が祈り、人が祝う」という、根源的で美しい営みそのものだと気づかされました。
大宮八幡宮の「わかば祭り」は、ただ春を祝う行事ではありません。
それは、“今を生きる私たち”の、心のふるさと。
静かに、確かに、そして優しく、「ここにいていいよ」と囁いてくれる場所でした。
取材を終えて境内をあとにする帰り道─
強く心に浮かんだ言葉は、たったひとつ。
「また来年も、ここに来よう」
「この感動の余韻とともに、しびれるような最高に辛いものを食べよう」と
春の息吹と、人のぬくもりと、舌を貫く刺激と──
それらすべてが、今日という一日を、忘れられない“祭り”にしてくれるのです。
まいぷれ杉並区編集部 激辛権蔵でした。

大宮八幡宮を中心とした地域の緑化活動を推進する団体です。杉並区の緑の重点地区に指定されている善福寺川流域の環境保全に貢献し、緑の発信基地としての役割を果たすことを目的としています。
杉並大宮さつき展(5月下旬~6月上旬開催)
杉並大宮菊花展(10月下旬~11月下旬開催)
植樹祭(5月4日「みどりの日」に苗木の無料配布)

大宮八幡宮を設立母体として昭和25年4月に創設されました。
大宮幼稚園では「毎月のお祭りに神前で行う『朝日子舞』で年長児が本格的な装束を身に付けて舞を披露しています。
情操教育の一環として一年間の祭礼を通じて年長児が4人ずつ交代で神前の舞を奉納しています。
大宮幼稚園は、大宮八幡宮を設立母体として、昭和25年(1950年)4月に創設された私立幼稚園です。その設立以来、神社神道の精神に基づいた保育を行い、地域の子どもたちの健やかな成長を支えています。
そして、大宮幼稚園は、「鎮守の森を保育の庭に」を合言葉に、自然豊かな大宮八幡宮の境内で、神道の教えを基盤とした保育を実践しています。園児たちは、毎朝神社に向かって拝礼し、感謝の気持ちを持って一日を始めます。また、年長児は平安時代の装束を着て神前の舞「朝日子舞」を奉納するなど、伝統行事を通じて日本の文化や礼儀作法を学びます。
大宮幼稚園は、全国神社保育団体連合会の保育理念に基づき、以下の三か条を掲げています
1, 授かった子どもを神さまといつくしみ、ともに和みつつ保育にいそしむ。
2, 鎮守の森のすばらしさにふれ、生命の尊さとつながりに気づかせるよう努める。
3, 日本の歴史や伝統を大切にし、誇りと思いやりをもって子どもたちに接する。
これらの理念のもと、子どもたちが自然と触れ合いながら、心豊かに成長できる環境を提供しています。
大宮幼稚園は、神社の境内という特別な環境の中で、日本の伝統や自然の大切さを学びながら、子どもたちが心豊かに成長できる場を提供しています。地域の方々との交流も盛んで、四季折々の行事を通じて、子どもたちに多様な体験の機会を与えています。
大宮幼稚園は、全国神社保育団体連合会の加盟園として、神社神道の精神に基づいた保育を実践しています。この連合会は、「鎮守の森を保育の庭に」をスローガンに、全国約200の神社関係の保育園・幼稚園が加盟し、伝統文化や自然との共生を重視した保育を行っています。
※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。