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★【阿佐ヶ谷】阿佐ヶ谷拠点に日本全国を飛び回る artist emi tanaji さん ★

クジラが渋谷区の改良湯からJR中央線 阿佐ヶ谷駅直結の「ビーンズ阿佐ヶ谷(ビーンズくるく)」「もりのこみち」を抜け、クジラは今、サンダルキッチンへ悠々と泳ぎ着いている

 

杉並に咲く、ひとりのアーティストの歩み

「大阪で生まれて、気づいたら描いてたんです。絵が一番、安心できる場所だった」

そう語るのは、artist emi tanaji。

阿佐ヶ谷を中心に活動し、地域に根ざしたアートで知られる彼女の活動は、まさに一篇の物語だ。

阿佐ヶ谷にある「お酒とゴハン。サンダルキッチン」さんにお邪魔して作品を見せていただきながら話をうかがいました。

絵と孤独の世界を楽しむ子ども時代

私は大阪で生まれました。

幼い頃から人見知りで、保育園のプールの時間にも一歩も水に入らず、代わりに濡らした指でコンクリートに絵を描いて過ごしていました。運動場に出ることもなく、教室で自由帳に絵を描き続けていました。そんな私のまわりに、少しずつ友達が寄ってきてくれて、人とつながるってこういうことかと感じたのを覚えています。

小学生の頃には「学級新聞」を作って、職員室に持っていったらで先生が印刷して配ってくれました。


卒業文集の表紙も任され、なんとなく「私は絵がうまいんだ」と思いはじめたのがこの頃です。



実は油絵が一番苦手だったんです。でも、だからこそ挑戦したくなった。得意なことよりも、苦手なことに向き合うことで自分が深まる気がしたんです


アートへの道が明確に


中学校に入ると、入学直後から文化祭や運動会の表紙を描くようになりました。自主的に作品を公募展に出し入選や賞ももらえるようになって。高校はアートにも力を入れている新設校に進学し、油絵、日本画、陶芸、デザインなどを学びました。


基礎と挑戦の交差点

 

デザイン学科にも合格したのですが、基礎から学びたい、基礎が学べるという事で、大阪芸術大学の美術学科油絵専攻に進みました。それでも興味のある事は全て、自分のペースで学びつつ、学外では壁画や似顔絵の仕事をはじめました。課題は短期間で仕上げて、残りの時間は学外での経験に費やす。そんな学生生活でした。

その後、スタジオジブリやフジテレビの就職試験にも挑戦しましたが、最終面接で不合格。

悔しかったけど、その挫折が次の道への挑戦に繋がりました。

 

歌の世界へ、そして舞台へ


中学の頃から合唱団に所属していて、大阪城ホールで歌ったこともあります。大学では趣味で続けていたアカペラ活動で「ハモネプリーグ(フジテレビ)」にも出演しました。そんな事もあり芸能事務所に入ることになります。


でも親から「まずは新卒である間に就職しなさい」と言われ舞台業界へ。

児童向けの影絵劇団に入り、全国巡演しました。演者、照明、美術、司会、いろんなことをやらせてもらって、2年目には教育係も担当しました。でも、「あまりにも楽しく高みを目指したくなってしまうと感じたので、このままあと1年いたら10年いたくなってしまう。やりたかった歌ができなくなる」と思い、涙ながらに辞めました。

歌手として再起、そしてテレビ局へ

 

もう一度、歌に挑戦しようと芸能事務所に所属し活動を再開しましたが、生活費を稼ぐためにテレビ局でアルバイトもしていました。

「美」術部で採用されたはずが、一文字違いの「技」術部に配属されました。もともと苦手だった配線や機械がどうしても好きになれず、3ヶ月で辞めました。その後、上京してからで週一回アルバイトをしていた阿佐ヶ谷のサンダルキッチン副店長になり、働くことになり、最後はマネージャー、人材教育を頑張っていました。

 


 

私の壁画には、依頼してくださる方々の想いを込めています。それは単なる装飾ではなく、その場所の記憶として残るもの。通りすがる人の日常に、少しでも彩りを添えられたらと思っています。

阿佐ヶ谷の町が開いたアートの扉

歌の世界に入ったときに友達も増やしたいと飲み歩きをしていました。そんな飲み歩きの中での出会いが、再び私をアートの道へと導いてくれました。
その後は、阿佐ヶ谷にあるギャラリーのオーナーが壁画案件をもってきてくれ、描いた作品がきっかけで次々と仕事が舞い込んできたんです。
SNSでの発信も後押しになって、企業や内装会社様からの依頼も増えました。今では、アートだけで生活できるようになっています。

画材は水性ペンキを使い、見る人の目線、構図、色の鮮やかさ、写真映えまで、細かく意識して描いています。

杉並区内のemi tanjiさんの作品

地域を彩るアートの力。街角で出会える感動。

【阿佐ヶ谷】お酒とごはん。 サンダルキッチン


【阿佐ヶ谷】藤原建設

キャンプをイメージした休憩所

【荻窪】お部屋探しのマッシュルーム 荻窪店


阿佐ヶ谷駅の「ビーンズ阿佐ヶ谷(ビーンズくるく)」プロムナード(もりのこみち)

阿佐ヶ谷駅のプロムナード内、壁画
2020年4月1日に完成

杉並区某所での壁画、artist emi tanaji、初めての作品

【西荻窪 】おかえり酒場さんだるきっちん

(タイル壁画)

【阿佐ヶ谷】瀬戸海人・阿佐ヶ谷店

ワンちゃんの車イス・介護用品、販売・レンタルのお店

夢の続き


今は杉並を拠点に、全国で壁画やアートプロジェクトを手がけています。ミュージックビデオの監督、Tシャツデザイン、陶芸絵付け、司会など、表現の方法はどんどん広がっています。


理念は「アーティストとして生きること」。壁画にこだわらず、媒体に縛られず、もっと自由に表現していきたい。海外で作品を描いたり、世界のアートイベントにも参加してみたいと思っています。

「夢はない。コップに水を入れれば水はコップの形になる。私はその水のように、この地球と時代に乗って、自分がどういうアーティストになるかを自分自身が見てみたい」。

これが、今の私のスタンスです。

今もどこかで、私は新しい色を探して、壁に向かっています。

emi tanjiさん お気に入りのお店



編集後記
 

正に「天才」という言葉がふさわしい芸術家、artist emi tanajiさん。その言葉ひとつひとつ、絵のエピソードの数々に、ただただ驚嘆の連続でした。実を言えば、運動と数学が苦手だとお聞きしたとき、凡人の私としては少しホッとした部分もありました(笑)。

そして何より彼女は、明るくはきはきと語り、大きな声でよく笑う、素敵で快活な女性です。

 

「世界で活躍するアーティストとして、世界中に作品を残したい」そう語る彼女の生き方そのものが、すでに芸術です。今後、きっとemi tanajiさんは世界に羽ばたき、多くの人々に夢と希望を与える存在となることでしょう。彼女のこれからの一歩一歩が、新たな壁画として、世界中の街角に咲き誇る日を心から楽しみにしています。

 

撮影にご協力いただいたお酒とゴハン。サンダルキッチン様ありがとうございました。                             

まいぷれ杉並区編集部

※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。